晩年になるほど若々しい!マティス展に行ってきました

こんにちは。ミランダかあちゃんです。
GW最終日、いかがお過ごしですか?
みなさんそれぞれに楽しい思い出ができてるといいなあ。。

かあちゃんGW中に上野の東京都美術館で開催されている「マティス展」に行ってきました。
一部の作品は撮影OKだったので、シェアしますね。

 

マティスも年代によって大きく作風が変わる画家の一人だと思います。
1948年マティス79歳の晩年の時期に、油彩で描かれた作品。
1930年代に、ニースの空爆を逃れて近郊の町のヴァンスに移り住み、「夢」荘に滞在しながら描かれたのが「赤の大きな室内」です。

 

これって不思議な絵だなあって思うんですよね。(あ、個人の感想ね)
上半分の絵画が2個セットで左右対象。
下半分の2つの花器も、テーブルも敷物も左右対象。
三角構図はあまりにも有名だけど、デザインの基本って2個じゃなくて3個、偶数じゃなくて奇数、
対象物がど真ん中の日の丸構図を避けるっていうのがデザインの基本だと思いますが、これ、ことごとくそうじゃないですよね。
二次元なのか三次元なのか、目線の角度もよくわからない。
でも黒く縁取られた対象物が力強く、赤い室内が生き生きしてる。
見れば見るほど面白い絵だなあ〜と引き込まれます。

あと、かあちゃんが個人的に好きな作品は、最晩年の切り絵シリーズ。
明るい鮮やかな色彩が目を引く、ダイナミックで抽象的な形が想像力を掻き立てられますね。

 

切り絵といえば、長年マティスと仕事をともにしてきたヴェルヴの出版人テリアードという人物と、
切り紙絵作品の版画集を制作し出版された「JAZZ」が有名です。
マティスが感覚的に切り抜き、リズミカルに形を生み出す切り紙絵の創作方法がジャズに似ているために
「JAZZ」と名付けられたんだそうです。

なぜこのような作風になったのかというと、マティス71歳の時に大腸癌の大手術を受け体力が落ちていたため、
助手がガッシュで塗った紙を、マティスがはさみで切り抜き組み合わせて配置していく手法になったのだとか。
マティスが車椅子に乗り、彩色された紙を切っている姿が撮影されたポートレートが展示されてました。

 

企画展の最後に、マティスが内装デザインを手掛けたヴァンスのロザリオ礼拝堂のVTRが上映されていました。
これを見るだけでも、このマティス展に行く価値はありです。

 

ドミニコ会修道院ロザリオ礼拝堂の内装デザインと上祭服のデザインを担当したこの礼拝堂は、マティス芸術の集大成と言われています。
パープルとイエローの切り絵モチーフを描いたステンドグラスから入り込む光が、1日の太陽の高さによって様々な模様を作るのが圧巻です。
日の高い時間、祭壇上の白いキャンドルにステンドグラス越しの光があたり、キャンドルの色がパープルやイエローに染まるの!

 

白タイルに黒の単純かつ大胆な線で描かれた聖母子像や、(え?これ聖母子像なの?って思うくらいシンプルで抽象的に描かれてます)
司祭が着る上祭服の大胆な図柄も、教会っぽい重々しさがなくて面白いです。
南仏のロザリオ礼拝堂。
原田マハさんの作品にも出てきたけど、ここ、一度は行って見たいなあ。

 

この「マティス展」は今年の8月20日まで開催されていますので、よろしければぜひ。

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