いまさら人に聞けない 美術館で絵を鑑賞する方法
名画なんて見たって、お腹は一杯にならないし
急に美的センスが磨かれるわけじゃないし
だいたい、絵ってどうやって鑑賞するものなの?
なんか腕組みしてじーっと絵の前に立ってる人がいるけど
みんな一体何を考えているのかしら?
・・って思いません?
かあちゃんも若い頃はそうでした。
脳の前頭前野(おでこの出っ張ったとこ)は
美しい音楽や絵を見たときに
感動する場所らしいですが、
事故や病気でここが損傷すると、
論理的思考力にはなんの問題もないのに
家庭生活も仕事も破滅してしまうことが多いんだそうです。
人が「美しい」と感じると
前頭前野の血の流れが良くなって
複雑なことを考えたり判断したりする脳が
活発に働くようになる。
だから「美しいものを美しいと感じる力」は
私たちが幸せな生活を送る上で、
ものすごーく大事なことなんですって。
知識や教養を高めるなんていう
難しいことではなく
純粋に絵や音楽を楽しんで
「美しい」と感じるだけでいいみたい。
先週読んだ↑この本に
(あまりにも面白くて、
電車を数駅乗り過ごしました!)
世界のエリートはなぜ「美意識」を鍛えるのか?
山口周 光文社新書
美術を見る力を養うためには
「見て、感じて、言葉にする」と書かれていました。
具体的には
1。何が描かれていますか?
2。絵の中で何が起きていて、これから何が起こるのでしょうか?
3。どのような感情や感覚が、自分の中に生まれていますか?
これを自問自答する方法です。
例えば、
この巨大な絵なんか ↑
(皇帝ナポレオン1世と皇后ジョゼフィーヌの戴冠式)
登場人物が多すぎて、
「この人、明らかにナポレオンが嫌いだという目つきだよね」
「ジョセフィーヌはどうしてクッションの上にひざまづいていないんだろ?」
「この手触りの良さそうなベルベットのマントの上に寝っ転がってみたい」
とか色々妄想するネタがありすぎ(笑)
感じ方に正解があるわけでもないし
美術館なら
気になる絵だけ、じっくり妄想モードに入る
みたいな見方でも、きっといいんだろうと思います。
最後に付け加えるなら
女性はもともと美しいものを美しいと感じる感性が豊か。
服のお店に入ったり、試着したりしたとき
「なんだか、ここの服イヤ」
って感じること、ありませんか?
それ、素材なのか、色柄なのか、パターンなのか、デザインなのか
具体的に説明できなくても、
「なんかイヤ」というあなたの印象は、けっこうあなどれないです。
そういう服は、やっぱり自分には似合わない。
(たとえ、ブログやインスタでおしゃれな人がオススメしてても、ね)
美術や音楽や美しいものに親しむことで
そういう「直観力」はどんどん鍛えられるものなんだと思います。
だから、お買い物は”いつもネット”ではなく
たまには実店舗に行って
自分の目で見て感じることを、
かあちゃんはオススメします。