最高級ブランドで、最高に失礼な質問をしてみました

「これってユニクロとどこが違うんですか?」
ニットの最高級ブランド「ジョンスメドレー」で、
お店のかたに、こんな超失礼な質問をしてみました。

ユニクロの定番、エクストラファインメリノウールは2,990円。
ジョンスメドレーは30,000円です。
似たような薄手のニットなのに
この差っていったいなんなの?って思いませんか。
ジョンスメドレーは、
オシャレでこだわりのある顧客に長年愛されている老舗ブランド。
そんな失礼なこと聞けないわ〜という皆さまに代わり、
図々しいおばちゃんの私が聞いてまいりました。

お店の穏やかそうな女性、 一瞬「ピクッ」と眉を動かした後
以下3点の商品の特徴をていねいに教えてくれました。

(1)糸の光沢と肌ざわり
同じ「メリノウール」ですが、ジョンスメドレーの糸は最高級長細繊維。
たしかに比較してみると、手ざわりがよりしなやかで柔らかく
表面にキラッとしたシルクのような光沢があります。

(2)発色の美しさ
同じ形のセーターで12色ほどの展開があり、微妙な色味が美しい。
量産品と違い、紡績から染色縫製まで
一貫して自社工場で行っているからできること。

(3)型崩れしにくく、シワ戻りも早い
これは、実際買って着てみないと、わからないことですが・・。

お店の情報に付け加えるとするなら
このブランドの良さは、
シルエットとアフターケアかなと思います。

ニットは平らにたたんであると、
良さがわかりづらいのですが、
その場合はぜひ、ハンガーにかけてみてください。
いいニットは、ハンガーにかかっただけで
後ろ身頃が、体を包み込むように前に丸まり
中に人体が入っていなくても、立体的な形になります。
(写真のセーターの裾の部分を見てね。)
布帛の服は、型紙から立体裁断し、
ダーツをとって、人体に美しくそうように縫製していくわけですが
編み立ててつくるニットで立体的な服をつくるのには
すごく技術が必要なのですね。

また、極薄でデリケートな素材なので
万一引っかけたり、穴があいてしまった場合、
このブランドは、ちゃんとお直しをしてくれます。
こうしたアフターケアの万全さは、老舗ならではですね。

+++++

とはいえ、ユニクロが悪いかと言われれば、決してそうではなく
むしろユニクロが安すぎるんじゃないかと思います。
なぜユニクロが高品質のニットを安く提供できるかといえば
単純な話、原料を大量に仕入れるから。
ユニクロの商品って、秋から春までず〜っと同じですよね。
セーターの形も色展開も、途中で変わることはありません。
ここが同じプチプラでも、H&Mやフォーエバーなどの
ファストファッションとの大きな違い。

で、大人世代の私たちは、どういう選択をしたらいいのかしら?
ということですが、
黒、グレイ、キャメルなど、出番が多くてハードに着る色のニットは、
(出番が多いということは、それだけ毛玉ができやすいということでもあります)
ユニクロで買って、いたんだらすぐに買いかえる。

そして、予算に余裕があったら
ジョンスメドレーで、とびきり美しい色のニットを一枚買い
年齢を重ねた女性に無くなりがちな、
ツヤ感をカバーしてもらいつつ、長く楽しむ。
そのシーズンにしか買えない、素敵な色のセーターなら、
愛着も増して、ながーくお付き合いしていこうという気持ちが湧いてきそう。

一番効率が悪いのは、
半端な価格帯の中途半端に良いニットを買って
数年しか着れない、というパターンかな。
ちょっと高かったし、と思うと、シミができてるのに
「部屋着に・・・」なんて思って
なかなか捨てられませんしね。

私の質問に丁寧に答えてくださった、
ジョンスメドレーのスタッフの皆さま
ありがとうございました。

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