シャネル本店から尻尾巻いて逃げ出した黒歴史

今週末、小旅行にいく予定なので
早くも何を着て行こうか思案中です。
クラシックホテルなので、コンサバ系でね。
がさがさ・・・
ごそごそ・・・

あ!お久しぶりです〜と再会したのが
このアストラカンのストール。
JIN ABEというブランドで
30代のころ、社販で生意気にも買ったけど全然似合わなかった。
ていうか、せっかくのアストラカンの毛皮が裏で
表は地味なグレイのフランネルってどういうことよ!
毛皮って堂々と出して、人に威張りをきかせるものじゃないの?
って思ってました。

今ならこの奥ゆかしい上品さがわかる。
そして十数年の時を経て、かあちゃんも
ようやくこれが似合うお年頃になってきたじゃないの、
って、嬉しくなっちゃったわ。

30代前半のかあちゃんは、
小金だけは持ってる会社員でした。(笑)
正月休みにパリへ旅行し
シャネル、プラダ、ヴァンクリフ。
高額なメゾンを巡礼して
ば〜んってこれみよがしなマークの入ったブランド品を買い漁る、
当時の典型的なブランド崇拝の日本人?!

で、カンボン通りのシャネル本店に行った時。
ものすごく店員さんに意地悪されたんだよね。
イケメンのドアマンは他のマダムにはうやうやしくドアをあけるくせに
私にはつーんとしてしらんふり。

ようやく店内にはいっても、
店員さんはみんな忙しそうで(忙しそうなふり?)
財布が見たいと声をかけても、首をすくめられ
「英語わかんな〜い!」というジャスチャーをされて
目の前の棚にある財布を、さわることもできない。

日本人全員冷たくされてるわけじゃなかったの。
ちゃんと接客されてる日本人客もいたから。
もうかあちゃん、お金持ってるのに相手にしてもらえなかったことが
恥ずかしくて悔しくて、
何も買えずにお店からすごすご逃げ出しました。

かあちゃんのそのときの服装
”ズック靴に山登りみたいなリュックを背負ってノーメーク”
そりゃあ相手にされないし、意地悪されるわな〜。
今でこそ、フランス人は愛想よく英語喋ってくれるし
お金持っている人なら、
どんな人種でもどんな格好してても
露骨に差別されたりしないけど
昔はこういう店、少なくありませんでした。
おかげでかあちゃん、この歳までシャネルは1点も
所有したことがありません(笑)

若い子がBUIMAや元質屋さんで
24回ローンかなんかでブランドもの買っても
やっぱり似合いはしないよね。
どこぞの”パパ”に買ってもらっている感が出ちゃう。
店の「格」にあう客になるまでは、
そして気後れせずに、ソファにゆったり腰掛け
商品を見せてもらえるようになるまでは、
そのブランドには手を出さないをほうがいいかもね、
ってかあちゃんは思います。

マダムになる楽しみがあるとしたら
昔は手が出せなかったものが
時をへて不思議と似合ってくることかもしれません。
ほうれい線が下がったり
ファンデーションでも消えないシミが増えたり、
若さとともに失うものもたくさんあるけど、
ときには「歳とるご褒美」があっても
バチはあたらないんじゃない?
・・・って思っておこう!

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