「何を着たらいいかわからない」
そうおっしゃる女性に
「気に入った着こなしの写真などがあったら、見せていただけますか」
といって見せてもらい、
「この写真のどこが好きですか？」
とたずねると
「う〜んなんとなく。この雰囲気が好きで。」
というお答えが多いです。

出典：https://jp.pinterest.com/pin/287034176230673725/

女性は感性が優れているから、男性に比べ
「好き・嫌い」で直感的に物事を判断する傾向があると言われます。

たとえば上の写真、
・コートのマロン色が素敵
・袖と裏地のないケープ型のコートが軽そうでいいわ
・マロン色ってブルーグレーとよく合うのね
・ベージュ色のピンヒールのキラキラした飾りが素敵だわ
・ショートカットに赤リップって、おばちゃんでもアリなのね
と、「素敵に感じる理由」は、
けっこう人それぞれだったりするわけです。
好きな理由を具体的にあげてみると、
「なんだか好き」っていう単なる印象が
「似たようなマロン色のセーターとブルーグレー色のパンツを持ってるから
今度あわせてみようかしら」
などと、センスアップにつながる
「いい情報」に変化すると思うんです。

で、そんな練習をするのにいい方法があるんですよ。
それは「電車内実況中継」

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「おおっと、つり革を持つ後ろ姿は５０代のご婦人かと思いきや、
座った瞬間顔面をみれば、３０代そこそこではないでしょうか。
この裏表２０年タイムマシーン現象は、いったいどうしたことでしょう！
何が彼女の後ろ姿を、こんなにも老けさせてしまったのか〜〜っ。

ああっ、まずは手首のシュシュがいけない。
まさにこれから、いえ系ラーメンののれんをくぐり
髪をたばねて油そばとのガチンコ勝負に挑むのでありましょうか？
背脂で汚れたような色のシュシュをはめた手首から
そこはかとない昭和の哀愁が漂っております。

そしてっ！足元に視線を落とせば、
サンダルのバックストラップが、無残にも
かかとに踏まれているではありませんか。
本来かかとと足首のくぼみにおさまるべき、細いストラップが、
まさかのかかとの下敷きとなり
サンダルとしては忸怩たる思いでありましょう。
よほど足がむくんでいるのか、
今日の彼女にはスニーカーを選ぶという選択肢はなかったのでしょうか。

おっと、ここで何か武器を取り出したぞ。
どうやらタオルハンカチのようであります。
しかもわかめのようなビラビラのついた黒いタオルだ！
これは反則だ。
なぜ黒なのか。なぜびらびらなのか。
魔女の儀式に使うハンカチではないのか。
はたまた、中元歳暮にもらったハンカチを
無意識に使っているだけなのか〜〜。

さあここで、コーデ全体を見渡してみることにいたしましょう。
トップスはブラウン、今季流行のラッパ型のそでが
手首のあたりでひわひらと波打っております。
そしてボトムは、これまた裾が切りっぱなしで
ひらひらの糸が飛び出た、フリンジデニム。
ひらひらの二乗とはまさにこのこと。
コーデがこの秋最新流行のトレンドであるだけに
背脂シュシュと踏んづけストラップ、
そして魔女タオルとの対比が
よりいっそう、彼女のおばさん化を
ゆるぎないものにしております。

ここで人類は、ひとつの教訓を得ることと相成りました。
服がトレンドなほど、小物がおばちゃんだと
ギャップが負の方向に作用して、老け効果１０００％アップだ！
さあ、果たして彼女が後姿も年相応の３０代に見える
救済方法はあるのでありましょうか〜っ。

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これは東横線の中で実在したご婦人。
家に買ってから、かあちゃんは速攻で
へんな色のシュシュとふりふりタオルハンカチ捨てましたわ。

あ、もちろん素敵な女性の実況もやるのよ。
これやってると、もう面白くて
電車の中でスマホ見てる時間なんてなくなるよ。（笑）
電車乗り過ごさないように注意してくださいね〜。