繊維の向きってなあに?
こんにちは。ミランダかあちゃんです。
週末ごとにラクビーの熱戦が見られて楽しいですね。
かあちゃんが元いた(株)ワールドという会社は、昔社会人ラグビー部があったんですよ。
寒風吹き抜ける秩父宮ラグビー場に、よく社旗を持って応援に行ったものです。
選手が試合前、泣きながらグラウンドに入ってくるのを見て不思議に思っていたんですけど、あんなにぶつかり合いが激しいスポーツ、そのくらいアドレナリン出さないとやってられないんでしょう。
「痛かったらヤダなあ〜」って腰が引けてたら、大怪我しそうですもんね。
選手の皆さんの健闘を、心から讃えたい気持ちでおります。
さて、しょこらさんから、こんなご質問をいただきました。
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よくニットにブラシをかけるときに「繊維の流れに沿って」とあるのですが、
手元のニットを見れば見るほど「え、どっち? どっちどっち?」となってしまいます…
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あ〜確かにわかりづらいかも、と思ったので、今日はこのことについて書きますね。
少々堅苦しい話になってしまいますが、服の素材として使われる布地にはざっくり
「織物」と「ニット」があります。
*文化服装学院「アパレル素材論」より抜粋させていただきました
「ニット」は上の図のように、ループ状の糸を輪っかでつないだような構造になってます。
このせいで、縦横どちら方向にもよく伸びます。
ブラシをかける時は、この輪っかが連結している方向、つまり普通は服の上から下へとブラシをかけると、「繊維の流れにそって」いることになります。
斜めにかけたり、縦リブを横に引っ張りながらかけたりすると、ニットが伸びて波打ってしまうので、避けた方が良いですね。
「織物」の場合は、たて糸とよこ糸が交互に組み合わされている構造です。
鶴の恩返しの機織りをイメージしていただくといいかも。
糸と糸が組み合わせて織られているので、伸びません。
なので、布を見ても繊維の向きがわかりづらいかもしれません。
ただ、綿のようにつるっとした布と違い
フラノやウールやツイードなど、「起毛素材」の場合(その他にもいっぱいあるけど)
表面から繊維が少し立ち上がっています。
その立ち上がっている毛足を触ると、より滑らかに感じる方向と、ざらっとする方向があるんですね。
なので、通常ブラシは滑らかに感じる向きにかけると「繊維の向きにそって」いることになります。
YouTubeでもちょっと言っていますが、繊維の奥の埃や花粉などをかき出したいときは、ざらっとする方向に「繊維の向きに逆らって」ブラシをかけてから、もう一度「繊維の向きにそって」かけてあげるといいです。
こんな感じで、大まかにわかっていただけるでしょうか?
織物も編物も、本当はもっとたくさんの種類があって、糸そのものも、ヨリが強くかかっていたりしなかったりするものがあって、実はこれはかなりディープな世界でございます。
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