毛玉のことは嫌いでも、カシミヤのことは嫌いにならないでください!

先日お会いした方が、
「カシミヤセーター、毛玉できすぎ!」
と怒っていらっしゃいました。
「せっかく高いセーターを買ったのに」
そうですね、お怒りはごもっともですが
「いいものは長く使える」
誰が最初に言ったかわからないこの言葉、
ハッキリ言って都市伝説です。
これは
「いいものをちゃんとお手入れすれば長く使える」
の間違いよ〜。
服に関して言えば、高級な素材ほど
デリケートにできていているので
傷みやすいと言えます。

そもそも、カシミヤはどういう繊維かと言いますと、
普通の羊毛の直径が20〜25マイクロン程度なのに対して
カシミヤ繊維の直径は平均15マイクロン前後と言われてます。
繊維がとっても細いので、
しなやかでなめらかな肌触りになるわけです。
同じ太さの糸でも、
繊維が細いと何本もの繊維で束ねられた糸になります。
着たときに生地の表面がこすれ、繊維の端っこが毛羽立ち、
絡まり合って丸まったのが「毛玉」です。
なので、カシミヤだからといって毛玉ができにくい、
ということにはならないのです。
たまに毛玉は、「汚れ」だと思ってて
クリーニングに出したらとれると思っている人もいるらしいのですが
それも違うよね〜。

では、今日の本題「にっくき毛玉の取り方」

1個1個毛玉を浮かしてハサミで切る、が一応基本です。
毛玉をぎゅうぎゅうひっぱらないでね。
さらに毛玉ができる原因になるから。

それから「毛玉取り機」という、
電動シェーバーみたいな機械があるんだけど
あれはかあちゃんオススメしない。
乱暴な言い方をすると、芝刈り機と同じで
毛玉と一緒に、セーターの表面を削ることになるから
生地がどんどん薄くなっちゃうわ。

かあちゃんのオススメは、こちらです。
「アートブラシ」の毛玉取りブラシと仕上げブラシ

ふだんは、馬毛の毛足の長いほうのブラシで
着用後にささっとお手入れ。
毛玉ができ始めたら、毛玉取りブラシを使います。
コツは、テーブルや床など、硬いものの上にニットを平らに置いて
伸びないように片方の手で押さえながら
もう片方の手で、編み目にそって同じ方向にブラシを動かします。
ガリガリやらずに優しくね。

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毛玉取りブラシについた毛玉は、ホウキみたいな形の
ブラシクリーナーですくってお掃除します。
ごっそり取れてると、ちょっと快感?!
仕上げに、もう一度馬毛ブラシを軽くあてると
信じられないくらいきれいになるから、
ご存知なかったかたは、ぜひお試しください。

カシミヤは
「優しくされなきゃ、いやん」って言うし
手をかけてお手入れしてあげないと痛みがすすみ、
まるで、わがままで手のかかる美女みたいですが
きれいにお手入れされたカシミヤは
着心地も風合いもやっぱり素敵なので
毛玉のことは嫌いでも、カシミヤのことは嫌いにならないでね。

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