英国テーラリングの美しさと品格に魅了される「ファントム・スレッド」
こんにちは。ミランダかあちゃんです。
観たかった映画、ようやく行ってきました。
「ファントム・スレッド」
ネタバレしない程度にあらすじを。
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舞台は1950年代のロンドン。
英国ファッションのオートクチュール界に君臨する、天才的なドレスメーカーのレイノルズは、ドレス作りが人生の全てであり、そのほかの日常の事柄は全て、整然と習慣を乱すことなく流れていないと堪え難い苦痛と感じます。
(朝食の席で他人がトーストにバターを塗る音でさえ、朝から心を乱すものと感じるほどに)
ある日彼は理想の体を持つアルマと出会い、彼女を新しいミューズに迎え入れるのですが、2人の求める愛の形は全く異なり、やがて歪んだ形へと展開していきます。。
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ストーリーそのものは、ずっしりした気持ちになる重たいものなのですが
主人公レイノルズのパーフェクトな英国紳士ぶりには惚れ惚れします。
朝は顔のムダ毛を一本残らず抜き、髪をブラッシングして整え、ハイソックスをはき、蝶ネクタイも当然自分で締めます。
(軽部さんみたいな、もともと蝶結びがされているネクタイは、もちろんしません。)
イギリスの老舗テーラー「アンダーソン&シェパード」のスーツやジャケットや、「ジョージ クレバリー」のシューズ。
特にかあちゃん個人的には、彼が郊外にドライブに出かけた時の、ツイードのジャケットの着こなしがカッコよくてうなりました。
英国紳士かくあるべし。
加えて、一部の隙もないエレガントな仕草と、スノッブな言葉遣い。
久しぶりに「ダンディズム」なんていう言葉を思い出しちゃったわ。
彼が、昨日のシャツえりがアゴに刺さったおじさんを見たら「堪え難い!」と叫んで気絶しそうね。
例の”スーツのボタンの掛け外し”も、レイノルズが片方の手で、この上なくエレガントにそして目にも留まらぬ速さでやっている仕草も出てきます。(一瞬だから見逃さないで)
レディースも、レース、サテン、シルク、ベルベットなどたくさんの高級生地を使った、オートクチュールのドレスを堪能することができます。
衣装製作は、マーウブリッジズというNY出身のデザイナー。
この作品でアカデミー賞衣装デザイン賞を受賞しています。
登場する衣装は1950年代当時の生地で作られているそうです。
レイノルズが最初にアルマのドレスを仮縫いする時、いきなりシーチーングで縫い上がったトワル(ドレスの原型のようなもの)を着せ・・と、手順をだいぶ省いて描かれていて「あれれ?」と思ったけれど、細かいことを気にしなければ50年代の社交界のクラシカルで美しいドレスも楽しめます。
ほろ苦い後味で、お好みが分かれる映画だと思いますが、
かあちゃん的には、ラブストーリーの行方より、ひたすら美しいものを見られれれば満足。
かあちゃん同様、美しいものが大好物な方、エレガントな英国紳士の姿をじっくり堪能したい方には、ぜひ!おすすめします。
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初めてコメント致します。
いつも楽しみに拝読しております。
私は病気になって痩せたのもありますが、若い時より足が細く、パンツを履いてもスカートだと一層細さが際立ちます。
50を過ぎ、自分自身何を着ても似合わない様な気がして、何を着れば良いのかが悩みです。
どうかアドバイスお願いしますm(_ _)m
一華さま、こんにちは。コメントありがとうございます。
ある程度の年齢になると、脂肪が落ちるタイプの方もいますよね。
かあちゃんも上半身中心にげそっとする方で、貧弱に見えないしらと心配になることがあります。
足の細さを生かしたパンツやスカートの着こなし・・・ということでしたら、
「足の細さだけ」が目立たないように、フレアスカートなど大きく広がるものを避け(対比で細く見えてしまうので)
全体的にすっきりとしたIラインでまとめてみるのはいかがでしょうか。
タイトスカートや細身パンツなどです。
またはワイドパンツを履いて、足首まで全て隠してしまう、という手もありますね。
お手持ちのアイテムがありましたら、ぜひ鏡の前ではきくらべてみてくださいませ^^