20世紀のファッション史を寿司職人とお客さんに例えると。

島根県立石美術館収蔵の、
20世紀初頭から1960年代までのモードを展示した
「モードとインテリアの20世紀展」をのぞいてきました。
@パナソニック汐留ミュージアム
戦争が起きたり、女性の社会進出が進んだり
ファッションが大きく変化した、
時代を映すモードが展示されていて、興味深いです。

今日はざっとその流れをご紹介するとともに
寿司職人とお客さんに例えてみたいと思います。
↑かあちゃんの勝手な解釈です。あしからず。

19世紀前半は
フランスの宮廷の女性がファッションリーダーの時代。
着たい服を仕立て屋さんに注文し作ってもらっていました。
お客さんがお寿司屋さんのカウンターにすわって
「中トロ!」とか注文するのに似てる。

ところが19世紀中頃に
自らデザインし顧客に提案する「デザイナー」が登場して
デザインサンプルを用意して
顧客が選んだ服を、体のサイズに合わせて作るっていう
「オートクチュール」という新システムが生まれました。

お寿司屋さんにお品書きができて
お客さんがネタを選んで大将に握ってもらう感じですかね。

20世紀初頭からは
スポーツやレジャーが普及して、
コルセットでぎゅうぎゅうウェストを締め付ける服から
体のラインを生かす服が作られるようになっていきます。

右は当時のテニスウェアで、左がビーチウェアなんですって!
今もふつうに着れそう。

1914年に第一次世界大戦が勃発してからは
シンプルで機能的なドレスが求められるようになり、
みなさんおなじみガブリエル・シャネルが
「リトルブラックドレス」(写真右)を発表したのもこの時期。

戦争中は
「寿司なんて贅沢だ!」と、思われた時期もあったけれど
第二次世界大戦後は
クリスチャンディオールやバレンシアガなどが登場して
パリのオートクチュールが、世界のファッションをリードしていきます。
フレンチやイタリアンのシェフより、
寿司屋の大将がいちばん偉かった時代ね。

1960年代は、
若者のエネルギーがモードを左右し始め、
アンドレ・クレージュが
ストリートで流行していたミニスカートをオートクチュールで発表して、
大衆的な流行が、ハイファッションにも取り入れられるという
時代に突入しました。
手軽にお腹いっぱいお寿司が食べたいぞ!という若者のために
回転寿しができて、プリンとかお菓子が流れてくる感じかしら。


出展:https://jp.pinterest.com/pin/287034176230869783/

展示はここまでです。

今のファッションをお寿司に例えると・・

もうお腹いっぱい!なのに
すっごい高速で一皿10円のお寿司がじゃんじゃん流れてきて
しかもカニじゃなくてカニカマでしたみたいなファスト寿司屋と

トロ→ちょっと赤みのトロ→ちょっとわさびの少ないトロ
みたいに、どのブランドもあんまり違いがなくて
作り手の情熱がイマイチ伝わらないなあと感じるネタの
大手アパレル的寿司屋と

お値段をきくのもビビる、金箔のかかった超高級寿司を
おりゃ〜!って出してくる
銀座の高級割烹的なハイブランド的寿司屋。

なんだか、どれもちょっと食傷気味かも?!

そんな混沌とした服があふれるなか
かあちゃんたち消費者は
どうしたら美味しいお寿司を適量食べられるかな?
てなことを、考えて伝えていこうと思います。
わかりやすく表現するつもりで寿司屋に例えたのに
全然わかりやすくなってないぞ!!
すみませんです。。。

ともあれ、ファッションも歴史も繰り返すと言うけれど
かあちゃんたちのような消費者が、宮廷貴婦人のように
欲しいものだけに、きちんと手を伸ばせる時代に、
そして、大将があうんの呼吸で握ってくれる、
そんな時代になったらいいなあと
かあちゃんは思っております。

この展示は11月23日まで。
水曜日定休だそうです。
ご興味あるかたはぜひ。

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